釧路高専に起業家工房『Otanoshike BASE』が設立されました!

2024年1月に釧路工業高等専門学校(釧路市大楽毛西2丁目32-1)の校舎内に、起業家工房「Otanoshike BASE(オタノシケベース)」が設立されました。

「Otanoshike BASE」は文部科学省の『高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業』に採択された事業で、高専生が地域課題に向き合い、アイディアを生み出して試作品を作るなどの体験学習ができる、ものづくり工房です。
2024年1月31日にOtanoshike BASEのお披露目会があり、弊社常務 中島 秀幸とスタッフが参加しました。最新の装置を間近で見て触れることができて、さらに生徒さんたちの複合融合演習のポスター発表会も見学させていただきました。

今回はお披露目会の様子をご紹介します!

高専スタートアップ事業って?

Otanoshike BASEは文部科学省の「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」として実施されています。

高専は全国に57校あり、約5万人以上の生徒が15~20歳までの5年間、機械工学や電気工学、電子、建築など様々な専門知識を学んでいます。5年の学びの後、さらに専門知識を深める「専攻科」に進学することもできるので、合計7年間にわたり高度で専門的な授業を受けることができます。

北海道には釧路、函館、苫小牧、旭川に高専があり、それぞれに異なる科目を学ぶことができます。釧路高専は「創造工学科」のみ1科目となっており、1学年のときは一般科目と専門分野の基礎を学び、2学年になるときにスマートメカニクスコース(情報工学&機械工学)、エレクトロニクスコース(電気工学&電子工学)、建築デザインコース(建築学)の3つのコースから選択することができ、興味のある専門分野をより深く学ぶことができます。

今回のスタートアップ事業は、高専教育で学んだ豊富な知識や高い技術力や自由な発想力はこれからの日本経済や地域課題に大きく貢献されていくことが期待されていて、スタートアップ(起業)に必要な学びの機会を推進していこうという動きから生まれた教育事業です。高専生の豊かな発想力や高い技術力でものづくりに挑戦したり、専門家による起業支援を受けながら実際に起業したり、無限の可能性が広がる施設になりそうです。

Otanoshike BASEにはハイテクな設備がたくさん!

Otanoshike BASEは、釧路高専の正面玄関から入って少し歩いた先に大講義室があり、その向かい側に新設されました。
施設内には、一般教育部門・電子工学分野・建築学分野・電気工学分野・機械工学分野・情報工学分野それぞれの分野のブースがあります。各ブースには私たち一般人が見たこともないような機械や設備がたくさんあって興味深く、高専生の興味関心が広がって様々なアイディアを生み出すことが期待できます。ではその設備や機械の一部をご紹介します!

 

【建築学分野の3Dプリンター(左)とその完成品(中央・右)】

最近では開発が進み、材料費が安く済んでコスト節約にもなる3Dプリンターがあるそうです。3Dプリンターで作られたQRコードはきちんと読み取りできました!

 


【電気工学分野の霧センサー】

釧路特有の気象でもある、霧の濃度を自動測定する機械です。濃い霧なのか薄いモヤなのかを知ることができたら、車を運転するときや飛行機などの運行状況確認するときなどに助かりますよね。


【情報工学分野のAI計算サーバー(左)とカメラ(右)】

カメラで認識されたものが何であるかを瞬時に判断するのがAI計算サーバー。この機械に多くの物の形や色を学習させることで、瞬時に判断する性能がさらに上がっていくそうです。物の認識や色の認識がより精密になると、さまざまな分野で実用化されると同時に、防犯や事故防止などにも役立ちそうです。

 

【一般教育部門の蛍光X線分析装置(左)】

100万分の1で物質を測定できる装置で、たとえば金(ゴールド)の中に不純物がどれだけ混じっているか、どの物質がどれくらい混ざっているかなどがすぐにわかる機械です。他にも液体を分析できる機械などもありました。どの機械も少し大きめのプリンターくらいのサイズ感でありながら、とても高性能です。

 

これからの高専生の活躍が楽しみです!

今回のOtanoshike BASE お披露目会は、見学ツアー形式になっており、釧路高専校長の大塚 友彦氏のご挨拶から始まりました。

 

その後体育館に移動して、複合融合演習の学生ポスター発表会を見学しました。複合融合演習とは、4年生の必修科目で、異なる専門分野の学生がチームを組んで地域課題や社会課題などに対峙し、データ分析をしたり、試作品を作ったりして課題改善にむけて実践していく授業です。約20チームがポスターや試作品を使いながら個々で発表するスタイルで、発表者の周りには多くの人が集まり、気軽に質問などができるような和やかな雰囲気でした。

 

釧路市長の蝦名 大也氏も見学ツアーに参加しており、学生さんとお話をしたり、Otanoshike BASEの設備などについて質問をされたりしていました。

 

高専生が卒業後に進む道として、6割が就職、4割が進学というデータがあります。就職率は例年ほぼ100%、製造業がダントツに多く、大手企業などの研究開発、生産管理など様々な分野で活躍している方が多いです。たしかな技術力や実践力は、企業からの期待値が高く、待遇面も高水準であることが特徴です。

今回のスタートアップ事業によって始まった起業家工房Otanoshike BASEは、大手企業や一般企業への就職だけではなく、起業をして地域で継続的に活躍してほしいという願いが込められています。

 

「自分の発想や発明が、地元の役に立てるかもしれない!」
そんな夢や思いをもった若者たちが、Otanoshike BASEをきっかけにたくさん増えてくれたら嬉しいですね。

 

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合同会社Realidea の 西田 龍斗代表は、高専生のときに起業した20代の若い経営者です。現在も釧路にいながらリモートで全国各地での仕事を請け負っていて、IT関係の仕事やプログラミング教育など幅広く活躍されています。西田代表は起業したい方の支援などもしていきたいとお考えなので、今回の Otanoshike BASE の理念と重なるところもあります。
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